通信・通話・放送・インターネット
通信
一般に、郵便、電信、電話などによって意思や情報を伝達すること。
[有斐閣 法律用語辞典 第4版]
通信
通信とは、電話その他の電気通信であって、その伝送路の全部若しくは一部が有線(有線以外の方式で電波その他の電磁波を送り、又は受けるための電気的設備に附属する有線を除く。)であるもの又はその伝送路に交換設備があるものをいいます(犯罪捜査のための通信傍受に関する法律2条1項)。
通話
通話とは,音響又は影像を送り又は受けることをいいます(有線電気通信法15条括弧書)。
電気通信
電気通信とは、有線、無線その他の電磁的方式により、符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受けることをいいます(電気通信事業法2条1号)。
有線電気通信
有線電気通信とは、送信の場所と受信の場所との間の線条その他の導体を利用して、電磁的方式により、符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受けることをいいます(有線電気通信法2条1項)。
暗号通信
暗号通信とは、通信の当事者(当該通信を媒介する者であつて、その内容を復元する権限を有するものを含む。)以外の者がその内容を復元できないようにするための措置が行われた無線通信をいいます(電波法109条の2第3項)。
携帯音声通信
携帯音声通信とは、携帯して使用するために開設する無線局と、当該無線局と通信を行うために陸上に開設する移動しない無線局との間で行われる無線通信のうち音声その他の音響を送り、伝え、又は受けるものをいいます(携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律2条1項)。
遭難通信
遭難通信とは,船舶又は航空機が重大かつ急迫の危険に陥つた場合に遭難信号を前置する方法その他総務省令で定める方法により行う無線通信をいいます(電波法52条1号)。
緊急通信
緊急通信とは,船舶又は航空機が重大かつ急迫の危険に陥るおそれがある場合その他緊急の事態が発生した場合に緊急信号を前置する方法その他総務省令で定める方法により行う無線通信をいいます(電波法52条2号)。
安全通信
安全通信とは,船舶又は航空機の航行に対する重大な危険を予防するために安全信号を前置する方法その他総務省令で定める方法により行う無線通信をいいます(電波法52条3号)。
非常通信
非常通信とは,地震、台風、洪水、津波、雪害、火災、暴動その他非常の事態が発生し、又は発生するおそれがある場合において、有線通信を利用することができないか又はこれを利用することが著しく困難であるときに人命の救助、災害の救援、交通通信の確保又は秩序の維持のために行われる無線通信をいいます(電波法52条4号)。
重要通信
重要通信とは,天災、事変その他の非常事態が発生し、又は発生するおそれがあるときにおいて、災害の予防若しくは救援、交通、通信若しくは電力の供給の確保又は秩序の維持のために必要な事項を内容とする通信をいいます(電気通信事業法8条3項)。
電子メール
電子メールとは,特定の者に対し通信文その他の情報をその使用する通信端末機器(入出力装置を含む。)の映像面に表示されるようにすることにより伝達するための電気通信であって、総務省令で定める通信方式を用いるものをいいます(特定電子メールの送信の適正化等に関する法律2条1号)。
電気通信の送信
特定電気通信
特定電気通信とは、インターネットでのウェブページや電子掲示板等,不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信(公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信を除く。)をいいます(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律2条1号,総務省「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律-解説-」1頁)。
電子メール等の1対1の通信は、「特定電気通信」には含まれません。また、多数の者に
宛てて同時に送信される形態での電子メールの送信も、1対1の通信が多数集合したものにすぎず、「特定電気通信」には含まれません(同解説3-4頁)。
特定電気通信は、特定電気通信設備の記録媒体に記録された情報が不特定の者に送信される形態で行われるもの(蓄積型)と特定電気通信設備の送信装置に入力された情報が不特定の者に送信される形態で行われるもの(非蓄積型)に分類されます。蓄積型に該当するものは、ウェブページ、電子掲示板、いわゆるインターネット放送(オンデマンド型のもの)など、非蓄積型に該当するものは、いわゆるインターネット放送(リアルタイム型のもの)などがあります(同解説3-4頁)。
公衆送信
公衆送信とは、公衆によつて直接受信されることを目的として無線通信又は有線電気通信の送信(電気通信設備で、その一の部分の設置の場所が他の部分の設置の場所と同一の構内(その構内が二以上の者の占有に属している場合には、同一の者の占有に属する区域内)にあるものによる送信(プログラムの著作物の送信を除く。)を除く。)を行うことをいいます(著作権法2条7号の2)。
自動公衆送信
自動公衆送信とは、公衆送信のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの(放送又は有線放送に該当するものを除く。)をいいます(著作権法2条9号の4)。
放送
放送とは、公衆によって直接受信されることを目的とする無線通信又は有線電気通信の送信をいいます(通信・放送融合技術の開発の促進に関する法律2条1項括弧書)。
放送
放送とは、公衆によつて直接受信されることを目的とする電気通信の送信(他人の電気通信設備を用いて行われるものを含む。)をいいます(放送法2条1号)。
放送
放送とは、公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う無線通信の送信をいいます(著作権法2条8号)。
情報の「送信」とは、情報の「流通」のうち「送ること」という 一側面を捉えて表現するものです(総務省「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律-解説-」参照)。
放送法の改正及び再定義について,総務委員会調査室 荒井 透雅「通信と放送の法体系の見直し~放送法等の一部を改正する法律案~」参照のこと。
基幹放送
基幹放送とは、電波法の規定により放送をする無線局に専ら又は優先的に割り当てられるものとされた周波数の電波を使用する放送をいいます(放送法2条2号)。
一般放送
一般放送とは、基幹放送以外の放送をいいます(放送法2条3号)。
国内放送
国内放送とは、国内において受信されることを目的とする放送をいいます(放送法2条4号)。
国際放送
国際放送とは、外国において受信されることを目的とする放送であつて、中継国際放送及び協会国際衛星放送以外のものをいいます(放送法2条5号)。
邦人向け国際放送
邦人向け国際放送とは、国際放送のうち、邦人向けの放送番組の放送をするものをいいます(放送法2条6号)。
外国人向け国際放送
外国人向け国際放送とは、国際放送のうち、外国人向けの放送番組の放送をするものをいいます(放送法2条7号)。
中継国際放送
中継国際放送とは、外国放送事業者により外国において受信されることを目的として国内の放送局を用いて行われる放送をいいます(放送法2条8号)。
協会国際衛星放送
協会国際衛星放送とは、日本放送協会により外国において受信されることを目的として基幹放送局又は外国の放送局を用いて行われる放送(人工衛星の放送局を用いて行われるものに限る。)をいいます(放送法2条9号)。
邦人向け協会国際衛星放送
邦人向け協会国際衛星放送とは、協会国際衛星放送のうち、邦人向けの放送番組の放送をするものをいいます(放送法2条10号)。
外国人向け協会国際衛星放送
外国人向け協会国際衛星放送とは、協会国際衛星放送のうち、外国人向けの放送番組の放送をするものをいいます(放送法2条11号)。
内外放送
内外放送とは、国内及び外国において受信されることを目的とする放送をいいます(放送法2条12号)。
衛星基幹放送
衛星基幹放送とは、人工衛星の放送局を用いて行われる基幹放送をいいます(放送法2条13号)。
移動受信用地上基幹放送
移動受信用地上基幹放送とは、自動車その他の陸上を移動するものに設置して使用し、又は携帯して使用するための受信設備により受信されることを目的とする基幹放送であつて、衛星基幹放送以外のものをいいます(放送法2条14号)。
地上基幹放送
地上基幹放送とは、基幹放送であつて、衛星基幹放送及び移動受信用地上基幹放送以外のものをいいます(放送法2条15号)。
中波放送
中波放送とは、五百二十六・五キロヘルツから千六百六・五キロヘルツまでの周波数を使用して音声その他の音響を送る放送をいいます(放送法2条16号)。
超短波放送
超短波放送とは、三十メガヘルツを超える周波数を使用して音声その他の音響を送る放送(文字、図形その他の影像又は信号を併せ送るものを含む。)であつて、テレビジョン放送に該当せず、かつ、他の放送の電波に重畳して行う放送でないものをいいます(放送法2条17号)。
テレビジョン放送
テレビジョン放送とは、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像及びこれに伴う音声その他の音響を送る放送(文字、図形その他の影像(音声その他の音響を伴うものを含む。)又は信号を併せ送るものを含む。)をいいます(放送法2条18号)。
多重放送
多重放送とは、超短波放送又はテレビジョン放送の電波に重畳して、音声その他の音響、文字、図形その他の影像又は信号を送る放送であつて、超短波放送又はテレビジョン放送に該当しないものをいいます(放送法2条19号)。
ラジオ放送
ラジオ放送とは、音声その他の音響を送る放送であつて、テレビジョン放送及び多重放送に該当しないものをいいます(放送法64条1項)。
有料放送
有料放送とは,契約により、その放送を受信することのできる受信設備を設置し、当該受信設備による受信に関し料金を支払う者によつて受信されることを目的とし、当該受信設備によらなければ受信することができないようにして行われる放送をいいます(放送法147条1項)。
有料基幹放送
有料基幹放送とは,基幹放送を契約の対象とする有料放送をいいます(放送法147条1項)。
情報の電磁的流通
情報の電磁的流通とは,符号、音響、影像その他の情報の電磁的方式による発信、伝送又は受信をいいます(総務省設置法4条57号)。
高度情報通信ネットワーク(高度情報通信ネットワーク社会形成基本法1条)
インターネット(高度情報通信ネットワーク社会形成基本法1条)